この記事は、私が最近読んだ本『他に好きな人がいるから』について書いています。
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Contents
あらすじ
白河三兎 祥伝社 2017-10-11
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主人公の坂井くんは、かつては造船業で栄え、今や人口減少も著しい衰退した地方の街で、暮らす目立たないひ弱な男子高校生。
ある日、こっそりと上ったビルの屋上で、兎のマスクに女子高生の制服を着た少女に出会います。
マスクの少女は、危険な高所で、身を乗り出した自撮り写真をSNSにアップして話題になっているインスタグラマー「バケタカ」でした。
「バケタカ」は、フォロワーが1万人になるまで、高所での自撮りを続けるので、坂井くんにコンビを組もうと誘います。
危険な行為を止めたいと思いながらも、坂井くんは「バケタカ」を手伝うことに。
坂井くんのクラスには、才色兼備で「ミスパーフェクト」と呼ばれる鈴木さん、クラスでは浮いた存在のボッチ女子、峰さんがいますが、それぞれ心に大きな重荷を背負っていることが徐々に明らかになって行きます。
「バケタカ」との出会いが、少しずつ坂井くんを変えていくのですが・・・。
大切な人を守りたいという坂井くんの思いは叶うのか?
感想
あらすじだけをみると突拍子もない話に感じるかもしれませんが、違和感がなく、読みやすいです。
一匹狼の峰さんのキャラクターと言葉が秀逸で、主人公の坂井くんとの掛け合いも、この物語の最大の魅力となっています。
そこに「ミスパーフェクト」の鈴木さんが絡んで、さらに「バケタカ」が、誰なのかというミステリーの要素も盛り込まれているのです。
ライトなテイストで、すいすい読めて、このままライト感覚で終わるのかなと思いきや、ズシーンと胸にきます。
自分の痛みと引き換えに、他人の幸せを願う坂井くんが、優しくてせつないです。
エピローグで、坂井くんが言う「他に好きな人がいるから」と、その場を立ち去る場面は、胸が苦しくなりました。
何もしないこと、その人と会っても知らぬ顔をすること、それが、その人のためにできる最良の選択というのは、残酷で悲しいです。
何の見返りもなくても、ただ、ただ彼女の幸せを願う坂井くんが、愛おしいと思うのです。
映画あるいはドラマ化するなら
この物語をぜひ映像化して欲しいです。
King & Prince 公式 生 写真 (岩橋玄樹)KP00160
主人公は(休業中ですが)岩橋玄樹くん(King&Prince)が良いと思うのです。
【中古】生写真(ジャニーズ)/アイドル/Kinki Kids KinKi Kids/堂本光一/バストアップ・衣装白金・目線下・笑顔/「Endless SHOCK 2017」オリジナルフォト
若い頃の堂本光一さんならぴったりの役なのですが、さっすがに今、高校生役は、ちょっとキツイかと。
ナイーブな主人公が、演劇祭で男なのに、シンデレラ役をするくだりがあり、すごくきれいと表現されているので、岩橋くんが良いかと思ったのです。
週刊ビッグコミックスピリッツ 2018年48号(2018年10月29日発売)【電子書籍】[ 週刊ビッグコミックスピリッツ編集部 ]
才色兼備な鈴木さんには、上白石萌音ちゃんか萌歌ちゃんあるいは映画『君の膵臓をたべたい』の浜辺美波さん、峰さん役はドラマ『透明なゆりかご』で圧倒的な演技力を見せたモトーラ世理奈さんがよいのではないかと勝手に思っています。
『君の膵臓をたべたい』のような良い作品になると思うのですが?
まとめ
今回は、私が最近読んだ本『他に好きな人がいるから』について書きました。
会社の人間関係で、しんどいことが続いて、やさしい物語が読みたくなりました。
白河三兎さんの作品を読むのは『小人の巣』以来2作品目です。
『他に好きな人がいるから』も『小人の巣』も物語の本質は、たとえ自分に痛みが伴っても、見返り無く、他人の幸せを願うというものでした。
白河三兎さんの作品には、心を癒す効果があると、思います。
心が疲れたときに読むと、少し元気になれますよ。
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